②小論文作戦会議スタート!

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作戦1:いちばん書きやすいテーマで書いてみよう

それでは、生徒とどのように向き合えばいいのか。
私の経験上、もっとも取り組みやすい指導方法を紹介したいと思います。
まずは、ハイレベル入試の小論文ではなく、ごく普通のレベルから始めましょう。



まず最初に、何か書いてきてもらいます。
過去問でも何でも構いません。

私の場合は、志望動機を書いてきてもらうようにしています。
志望動機がおそらくいちばん書きやすいのではないかと。

環境問題などについて書かせたっていいのですが、知識がなかったらどうせ書けませんからね。
最初はまだ特定のテーマについて書かせるような段階ではないので、とにかく字数を埋められるようなテーマであればいいと思います。

志望動機ならさすがに書くことはあるでしょう。特別な知識がなくても書けるはずです。
たまに、これすら書けないような子もいますが…。


最初は「書き方」なんか気にしないで自由に書いてきてもらいます。
生徒は「書き方」を教えてもらいたがりますけどね。


幼稚な内容でもOK。
誤字脱字なんか気にしない。
一貫性なんかなくて当たり前。
とにかく、たくさん書いてきて!

もし文章にまとめられなかったら、断片的なメモでもいいから!


前後のつながりや話の脈絡がなくてもいいんです。
たくさん書いてきてもらえれば。

だって、目的は、頭の中を見ることだから。

その生徒が普段考えていること、頭の中を知りたいんです。こっちは。
文章の良し悪しなんて、今は関係ない。
まずはデータが欲しい。



こうした情報をできるだけたくさん集めていきましょう。
これは小論文を書くのに必要な土台を作り上げていく作業です。
これが、何度も言っている「自己表現」には欠かせないんですね。
この土台がなければ、いい文章は書けません。

いい文章とは、その子の「顔」が見える文章です。

そして、そいういう「いい文章」を目指していったら、その先には合格というオマケも期待できるかもしれません。

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この記事を書いた人

1968年生まれ
東京学芸大学大学院修了
函館市私立学校に30年勤務
小論文を中心に指導

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