練習問題8

練習問題

筆者の言いたいことが伝わるように、次の文を書き換えなさい。

雨は気象庁からの警告があった通り人々が寝静まった夜半過ぎから激しく降り出し、それからも川の堤防が決壊したり土砂が崩れたりするなど村に大きな被害をもたらした。

解答例と解説

解答例と解説

《解答例

激しい雨が村に大きな被害をもたらした。気象庁の警告どおり、人々が寝静まった夜半すぎから雨は激しさを増していった。その結果、川の堤防が決壊したり、土砂が崩れるたりするなどの甚大な被害が生じた。

問題文を確認する

解説

一文が長いので、まずは前半と後半に分けます。

◯前半部分について
主語述語を含む連文節が二つも挿入されていて文の構造を複雑にしています。
「親文」の主語と述語が、その二つの連文節によって離されてしまい、わかりにくくなっています。
A「雨は 激しく降り出した」

二つの連文節は、雨がどのように「降り出した」のかについて説明しています。
この説明は主要文の後に配置しましょう。

◯後半部について
「親文」の前に具体的な事例が二つも前置されています。そのため、「親文」が後回しにされてしまいました。
B「村に大きな被害をもたらした」


「前半の主要文A」と「後半の主要文B」は、〈原因結果〉の関係でつながっています。
〈原因結果〉の関係というのは、論理的文章において最優先されるべき事項です。
よって、この接続関係が読み手にしっかりと伝わるようにまとめることが大切です。

「雨は激しく降り出した。その結果、村は大きな被害に見舞われた。」

この文を段落の最初に置きます。
こうすることでこの文章の最優先事項がはっきりしました。

あとは、このことに関する具体的説明や補足説明などを添えていけばよいでしょう。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

1968年生まれ
東京学芸大学大学院修了
函館市私立学校に30年勤務
小論文を中心に指導

コメント

コメントする

目次