
Step2に入ります。
今回は少し難しめの文にチャレンジしましょう。
雨は気象庁からの警告があった通り人々が寝静まった夜半過ぎから激しく降り出し、それからも川の堤防が決壊したり土砂が崩れたりするなど村に大きな被害をもたらした。



一文にたくさんの情報が詰め込まれています。
こうなると、本当に言いたいことが何なのかよくわからなくなってきます。
まずは切り分ける



前半部分から見ていきます。
雨は
A気象庁からの警告があった通り
B人々が寝静まった夜半過ぎから
激しく降り出し



前半の主要文は
「雨は 激しく降り出し」です。
これにAとBが加わって文を複雑にしています。
AとBはどちらも「激しく降り出し」にかかっていて、どちらも〈主語ー述語〉を含んでいます。
⑴雨は 激しく降り出し
⑵気象庁からの 警告が あった 通り
⑶人々が 寝静まった 夜半過ぎから
前半部は、この3文に切り分けることができます。



「雨は 激しく降り出し」が前半の「親文」だったんですね。



主語は「雨は」、述語は「降り出した」。
その間に、AとBが挟まっているために、主語と述語の距離が遠くなってしまいました。
こうなると「親文」がどれなのかわかりにくくなりますね。



次は後半部分を見てみます。
それからも 川の堤防が決壊したり 土砂が崩れたりするなど
(雨は)村に 大きな被害をもたらした。



後半も「(雨は)村に大きな被害をもたらした」の前に〈土砂災害などの具体例〉が置かれるので、理解するのに時間がかかります。
⑷ 川の堤防が 決壊したり
⑸ 土砂が 崩れたりするなど
⑹ 村に大きな被害をもたらした。



全部で6つの文に分かれました
「つながり」に注意



次に「つながり」に注目してみましょう。前半部と後半部はどうつながっているか。



「激しく降り出し、」のところでくっついています。
この前習った「中止法」です



中止法の困るところは、文と文のつながりが曖昧になってしまう点です。



例えば、この例文では次の二つの解釈が可能になってしまいます。
①「雨が降り出した。それが原因で被害が広がった」
②「雨が降り出した。やがて被害も広がっていった。」
①ならば、〈原因結果の関係〉
②ならば、単なる推移
どちらで解釈すればよいのかはっきりしません。



そう言われれば確かに2通りの意味で読み取れます。



もしも〈原因結果の関係〉でつながっているのならば、そのつながりをもっと強調するべきです。
どちらにも解釈できてしまうようなぼんやりした表現ではいけません。
大事な内容を前に



切り分けた6つの文に優先順位をつけていきます。
⑴雨は 激しく降り出し
⑵気象庁からの 警告が あった 通り
⑶人々が 寝静まった 夜半過ぎから
〈その結果〉
⑷ 川の堤防が 決壊したり
⑸ 土砂が 崩れたりするなど
⑹ 村に大きな被害をもたらした。



赤字が大事な文だね



以上のことを参考にして
練習問題8に取り組んでください。


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