前回の投稿「先生が読むべき小論文参考書3選」で取り上げた参考書の補足解説です。興味のある方はぜひご一読ください。
自分だけの物語で逆転合格する総合推薦入試 竹内麦村
この本のいいところは、とにかくわかりやすいという点ですね。
そこそこの大学の一般推薦なんかを受験するときに読んでおけばいいかも。
この本では難関大までを視野に入れてますけどね。
ターゲットにしているのは普通の高校生。
偏差値の高い優秀な生徒じゃなくても合格できる!っていうのがこの本のウリです。
ほとんどの高校生は、「高校1年の時から推薦入試に向けて準備してきました!」という感じじゃないでしょうからね。
「高3になって進路決めました」っていうケースもけっこう多いと思いますよ。
そういう「平均的な高校生?」にとっては世にある小論文参考書って難しすぎると思うんです。
だからそういう参考書を読んでもうまく消化しきれないっていうことになりがちなんですけど、この本はその辺の事情をよく踏まえた上で、普通の高校生の実態に合わせて書かれています。
そういうところがこの本のいいところです。
高校の先生が書いているからなんでしょうね。
高校生の実態を知っているから、こういうレベルの本が必要だっていうこともわかる。
そういうことだと思います。
大学調べのポイントやオープンキャンパスに参加する際の注意点などから丁寧に説明してくれていますし、面接の重要ポイントなども詳しく解説しています。
高校3年になってからでも遅くないよ。
受験までにこういうことをやっておきなさい!
こんな感じでやさしく説明してくれています。
受験準備が遅れて不安になっている生徒も多いですからね。
受験までにやるべきことの大体の感じが見えてきます。
勉強スケジュールも組みやすくなります。
生徒にとっては不安がだいぶ薄らいでくるんじゃないでしょうか。
竹内先生の方法論でいちばんいいなと思うのは、「自分の物語をつくる」という点ですね。
私のブログでも「自分ストーリー」を作ることの重要性を繰り返していますので、この点には特に共感しました。
「自分の物語」を作る方法もわかりやすく説明してくれています。
「自分の物語」作成のコツは、これまで味わってきた失敗や挫折に注目すること。
そうした「壁」に目を向け、それをいかにして克服してきたかについて整理していく。
ここを起点にして「自分」を掘り下げていく中で、「自分の物語」がしだいに形になっていく。
竹内メソッドを簡単にまとめると、
大学についてちゃんとリサーチし、
その上で自分をしっかりと売り込んでいく。
ということになるでしょうか。
細かい内容はぜひ本を読んでくださいね。
普通の高校生にも十分理解できるので、生徒にも勧めたらいいと思います。
付録のDVDもなかなかいいですよ。


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